【石材店スタッフコラム】 墓石に託した父の思い

お客様からの声をご紹介いたします。

実家のお墓は自治体の霊園です。

石材店はそこでも紹介しているのですが、父は園芸関係の仕事をしていたこともあって自分で業者さんをいくつかあたったうえで、古くから地元で仕事をしている石蔵さんに依頼をしていました。

お墓ができた時には、それまで千葉の父方の本家のお墓のお世話になっていた祖父と叔母(6歳で亡くなった父の姉)と祖母の納骨もしたのですが、通常は霊園のスタッフの方が立ち会うところ、墓石を作ってくださった石材店の方が来て立ち会ってくださいました。

墓石について父は大変に満足していました。

石の選定も、カタログの写真ではなく実際のものをいくつも見比べさせていただいたそうです。

墓石は御影石で、普段は明るいグレーなのですが、水をかけると深く落ち着いた色になります。

文字を彫った部分とそうでない部分の陰影も、水にぬれた時とそうでないときとでは全く違い、眺めていて飽きることがありません。

石はただ固く堅牢なだけでなく、そうした表情の変化をみせるものなのだということを、石材店の方から教えてもらったと嬉しそうに話してくれました。

石の特性だけでなく、依頼者の要望にしっかり耳を傾けて、出来合いのプランをただ進めるのではなく専門家の目線で的確・適切な提案をしてくださったとも話していました。

その父も10年前に亡くなりましたが、静かにそこにたたずむ墓石は、父の顔をほころばせた様々な表情とともに、父が託した思いとそれを丁寧にくみ取ってくださった石材店の方の仕事に対する誠意を感じとらせてくれるような気がします。